流るる月も心して /Across the Milky Way

英文・和文、異文化間の愛の物語。

傷心の主人公みどりが心の安らぐ場所を求めて世界を手探りで歩き、異文化の人々と心温まる逸話を重ね、生きる希望を見つけるストーリー。旅は波乱に富み、感動に満ちている。パスポートを紛失したトルコでは助けてくれる人々の温かさに触れ、モロッコのなめし革工場では独房のような小部屋で働く職人の姿に人の定めを感じる。ガンジス川で沐浴する民衆に接して幸福の根源を自問するインド。利便の追求に限度を知らない母国が失ってしまった生活文化を体感するネパール。高山病に倒れ、九死に一生を得るアンデス山脈の最高峰・アコンカグア。折々の風景や交流模様の詩情豊かな描写が特徴で、一章ごとに英文、和文の順に構成されていることから英語学習の教材にもなる。タイトルは後水尾院の和歌「天の川　流るる月も心して　まれの逢瀬に光とどめよ」から。年に一度しか会えなかった主人公と生前の恋人の関係に重なる。(2006･5･27、日本海新聞沢田圭太郎記者｢世界45カ国を旅し、異文化共生テーマに英･和文の物語出版」）1700円or $17。問い合わせは042-575-3696 / ogawaa@sepia.ocn.ne.jp/へ。
読者評(山田章）カバーは山陰の美しい七夕風景、物語は現実のようで、しかも、天の川を行ったりきたりするようなファンタジーを感じ、読み手の心も癒され満たされる物語だ。表現力豊かな英・和文で書かれている。

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